野良イモリ博士のblog

社会人学生野良イモリが大学のことや考えていることを発信します。

時間が足りないから,できるようになるー社会人の勉強・研究ー

 研究に時間を使いたい。勉強したい。でも,時間が足りない・・・そんな悩み,社会人学生ならだれでも持つと思います。事実,ストレート学生のように勉強や研究のための時間を確保することは難しいです。しかし,時間が足りないからこそできることもあります。

 以下の順でお話しします。

時間が足りないから,できる

 時間がないから無理・・・そんな風に思われる方も多いと思います。仕事をしている傍ら,家のこともして,なおかつ勉強や研究。そんなことができたら,スーパーマンです。しかし,実際にできている人もいます。無理ではないのです。では,どうすればよいのでしょうか。

 時間に限りがあることを意識することが重要です。はじめから時間をかけられない前提で考えればよいのです。

使う時間の上限を決める

 習慣化のところでお話したこととも関連しますが,無理があると続きません。いかに無理なく習慣化させるかが重要です。一度習慣化すると,勉強や研究に使う時間を増やすことができるようになります。

www.noraimori.com

  社会人は受験生のようにエンドレスに時間を増やすことはできません。いっそのこと,時間の上限を決めてしまいます。生活を振り返って,無理なく進められる時間はどのくらいかを考えてみましょう。例えば,平日は30分,休日は1~2時間,とかであればそれほど無理なく確保できます。このくらいであれば,毎日続けることができます。その時間を,上限にしてしまうのです。30分経過したら,そこで絶対に止める。

 慣れてきたら,時間の上限を少しずつ外しても大丈夫です。

時間の使い方を効率化する

 時間に上限を設けると,意外と使える時間がないことに自分が気づくようになります。限られた時間を有効に使う必要があります。そこで,研究や勉強に使う時間を効率化していきます。You Tubeで学習法について情報を集めてもいいと思います。研究であれば,どの順で,どのように進めていけば効率的に作業できるかを考えます。

 こうしていくと,意外とあまり効率的でない時間の使い方を気づきます。こうしたら効率的に進められる,と考え,試行錯誤していく中で,生産性を上げていくことができます。

膨大な時間を必要とした博士論文

 僕の最近の話題でいうと,博士論文を作成するときは,とてもすることが多くて,当初はすごく果てしないなと思っていました。しかし仕事をしている身なので,どうやっても使える時間を増やすことはできません。

 そこで,今日は2時間しかしない,などと決めていました(しないというか,それ以上確保できない,というほうが正しいのですが)。すると,2時間で進める必要性が出てきます。「さあ,何しようかな」などと考えている暇はありません。できることから進めていかなければ終わりません。そうして限られた時間を有効に使おうと試行錯誤していきました。こうやって無事に博士論文を仕上げることができました。

時間を無限に増やすのではなく,効率化すればよい

 「時間がないのに,できるわけないやん!!」と思われた方もいるかもしれません。結局は,限られた時間をどう使うかにかかっています。時間は有限だということを意識して,有限な時間を効率的に使うようにするのです。そうやって毎日を重ねていくと,1年後には大きな差となって開いてくると思います。

時間が足りないからこそ,やろう

 どういうやり方をしても時間が十分にあるという状況にはならないでしょう。考え方を変えて,時間が足りないからこそ,どうやったらできるだろうか?と効率的にやる方法を考えると,勉強や研究を積み重ねていくことができると思います。

 時間が足りないからこそ,やりましょう!

習慣化が命です。社会人が勉強する方法

 勉強したい。でも、続かない・・・!自分に勉強はダメだ・・・!

 そんな悩みをお持ちの方もおられるのではないでしょうか。

 今回は、そんな方のために、社会人が勉強を積み重ねるための方法をお話しします。

 以下の順でお話しします。

 習慣化が命です

 勉強は短期間で身につくものではありません。コツコツやることです。

 社会人には時間がありません。確保できる時間は知れていると思います。だからこそ、習慣化する必要があるのです。1回の時間がたとえ30分であっても、毎日続ければどうなるでしょうか。30日で、900分もの時間になるのです。1年間ではもっとです。それだけ、積み重ねる効果は大きいのです。

 習慣化すれば、やらないことが気持ち悪くなります。実は、お子さんの勉強も同じです。やらないことが気持ち悪くなったら、習慣化は成功です。大事なのは、習慣化

 うがいや手洗いをしなかったら、気持ち悪くないですか?あれと同じです。うがいと同じように、勉強を毎日するのです。

習慣化のためのコツ

 習慣化に必要なものは、以下のようなものです。

  • 環境を整える
  • 無理はしない
  • 成果が見えるようにする

環境を整える

 環境については、静かな空間を選んだ方が良いです。ご自宅にあれば、それが一番いいです。移動時間もロスです。ご自宅にない場合、或いはあるけど気分転換したい場合は、カフェが良いです。コワーキングスペースもお勧めです。騒がしいと、集中が続きません。

無理はしない

 平日であろうが毎日できる時間しかしない、と決めることも重要です。30分以上はやらない、など。

 ついつい、焦って一気に成果を出そうとすると思います。しかし、一気にやろうとすると、無理が出るものです。例えば、初日に勢いで2時間勉強したとします。しかし、その2時間を毎日、例外なくできるでしょうか。無理な気がして、面倒になるものです。疲労を感じると、やらなくなってしまいます。人間、そういうものです。気力が弱いんじゃないんです。

 しかし、30分だけと決めていれば、平日でもそのくらいの時間は確保できます。しんどくもないです。だから、毎日続けられるのです。あくまでも、自分ができそうは範囲までにしましょう。

成果が見えるようにする

 報酬も重要です。成果が見えるようにしておくことで、ここまで頑張ったという意識づけができます。カレンダーやカード、本にスタンプを押すでもいいし、シールでもいいし、スマホのアプリでもいいです。何せ、毎日やった、積み重なったということがわかるようなものが良いです。

 ちなみに僕は、studyplusというアプリを使っています。twitterアカウントがあれば、簡単に始めることができます。

www.studyplus.jp

工夫を続けて、やっと習慣化した

 僕も最初はなかなか持続しなかったんです。続くようになったきっかけは、平日休日関わらず30分したらOK、と自分の中で決めてからです。30分だったら苦にならないので、続くようになりました。

 「土日だけする、平日はしない」というかたもいます。ただ、僕の場合は土日にはある程度休息する時間も欲しかったです。土日に休息していないと、後で「休めなかった」という気持ちになって、それはそれで苦しかったので、毎日することにしました。平日にやっておけば、休日に

 結果的には、平日でも1時間、できる日は2時間とかやるようになりました。気持ちが乗れば、あとは持続することは平気です。

気力が弱いからできないのではない

 続かないのは、自分の気力が弱いからだ・・・。そんなふうに思ったことはないでしょうか。勉強って要はコツを掴めば良いのです。気力が弱いのではなく、続けるための環境のセッティングがうまくできていないだけなのです。環境のセッティングができれば、続けることができると思っています。

習慣化しよう!

 勉強することが習慣化すれば、勉強していない人とは大きな差が開いてきます。焦らないこと、そして無理しないことです。ぜひ、習慣化に向けて、環境のセッティングをしてみてください。きっとできると思います。

社会人で博士課程の学生は,できます。-社会人学生の話-

 博士課程に行きたい!でも,できる気がしない・・・。

 そんなふうに思われてる方は多いのではないでしょうか。

 結論から言いますが,できます。というより,今の社会人学生のうち,おおよそ半分は社会人学生です。

 以下のような順でお話をします。

社会人で博士課程の学生は,できます。

 結論から言いますが,社会人学生で博士課程生は,できます。進学することに目的があるはず。その目的があれば,絶対にやり遂げようと言う気持ちが出てきます。むしろ,それを成し遂げないことが自分にとってマイナスな選択になるからです。

時間は生み出すもの

 時間の確保が問題になると思います。これは博士課程には限りませんが,時間は生み出すものです。人間,誰しもが1日24時間しか与えられていません。その24時間をどう使うかはその人次第です。自分の持っている時間を,自分のスキルを高めるためとか,自分の目標を実現するためとかに使おうと思えば,時間を生み出そうとしないでしょうか。だから,明確な目的がある以上,時間は絶対に確保することができます。

博士課程ですること

 することは以下の通りです。

  • 単位を取得する
  • 研究し,論文を通す
  • 博士論文を書く。

 博士課程の場合は授業はほとんどありません。全くないというわけではありませんが少ないのは事実です。それよりも,ほとんどが研究に当てる時間になります。研究ができるかどうかというところのみが,ポイントです。

 ゼミも場合によってはオンラインでやり取りするということも,今の時代はあるでしょう。授業については必ず出なければいけませんが,博士課程の場合はわりと融通が利く場合が多いようです。だから,この問題はそんなには大きくないかと思っています。それよりも,何度も言いますが研究ができるかどうかです。

お金の問題はない

 ストリートの学生であればお金の問題は発生しますが,社会人学生の場合はすでに自分でお金を稼いでるわけなので,あまり学費の問題というのは表には出ない場合が多いと思います。お金ではないですが,家族の理解が必要です。

遠かったけどできた

 実際に僕も博士課程の学生として行っていました。通学は,二つ隣の県に行っていたので遠かったですが,それでもできました。できたというよりも,やり遂げたかったので,できるようにやりくりをしました。むしろ,気分転換になりました。

 もちろん時間が足りないと思ったこともあります。しかし,時間が限られている分,限られた時間を生産性を最大限に上げて効率化しようと工夫しました。博士課程執筆の時はとても大変でしたが,ゴールが見えている分,気持ちは楽でした。

不安はあっても,始めたらやる

 仕事と学業の両立なんて本当にできるんだろうか?という不安はお持ちになられる方は多いと思います。

 自分の先のキャリアを考えた時に博士課程にいたという経験が必要だから入学をするわけで,それが仮になかったら,その先の未来もう全てないのと同じなんです。中には,仕事と博士課程ですることがとても違うという方もおられると思います。そういう仕事に関係する悩みは,どちらにしろ学位を取った後もチョクメンする問題です。だから,そこはある意味,問題を先取りするか,後に残すか,という違いのような気もします。

結論は,できる

 ですから,結論として,社会人学生で博士課程の学生ということは可能です。

 要するに,明確な目的とやろうとする意志が大事です。

 

 以上,今回は社会人学生に関する不安についてでした。

 いいと思われた方は☆をつけていただくと僕が喜びますのでぜひ押してください。

後悔は避けよう。社会人学生,大学院進学(修士課程・博士課程)のススメ-

 Youtubeのほうに,コメントを頂いています。ありがとうございます。

 僕のチャンネルです。


大学院進学を考えている方へ 前編【博士課程 修士課程(社会人学生を含む)】

 

 社会人の方で,大学院に行こうかどうか迷っているといったお悩みも頂きました。

 大学院なんて大変そう,自分がやって大丈夫かな?やりきれるかな?と悩まれる方は,きっと多いと思います。仕事のこと,お金のこと,時間のこと,その後の進路のこと。そんな悩みを解決する方法の一つが,社会人学生だったりします。

 今回は,社会人学生をするかどうか悩まれている方,進学を迷われている方のためのお話ができればと思っています。

 以下のような流れでお話しします。

後悔することは,絶対に避けよう

 言えることは,後悔する選択は絶対に避けた方が良いということです。

 進学を躊躇する理由は,何かしら未来に不安があるからではないでしょうか。未来への不安は,今のお立場によって違うと思いますが,概ね次のようなものだと思います。就職への不安。学費のこと。すでに社会人の方の場合は,進学して本当にやっていけるか,時間は確保できるか,仕事と両立できるかなど・・・。

 そこで考えていただきたいのは,進学した場合と進学しなかった場合のことです。進学したいと思うのには必ず理由があるはずです。進学し,したいことをやり遂げた自分を想像してみてください。その先,どんなことがしたいですか。大学院は,自分のしたいことができる場です。社会人としては,なかなかそのような場はないと思います。そこで身に着ける能力は,少なからずその先の自分に影響を及ぼすはずです。

 逆に,進学しなかった場合はどうでしょう。先のキャリアを見据えたときに,不十分になるかもしれない。やりたかったことができないかもしれない。やっぱり進学しておけばよかったと思うかもしれない。・・・そんな後悔をする可能性があります。後悔する選択だけは,避けた方が良いと思います。

年齢は過ぎていく

 時間は待ってくれません。もうすこし早くやればよかった・・・と思っても,時間は二度と戻ってきません。早くすればよかった・・・と思っても,時間が返ってくるわけではありません。

 大学院修了後(大学院は卒業と呼ばずに,修了と言います)のキャリアを考えたとき,年齢がなるべく若いほうがいい場合があります。特にキャリアチェンジをしようとする場合,せっかくなら早い方がいいでしょう。働ける期間も有限です。残りの社会人生活を,どのように迎えたいですか。

 タイミングも重要です。不思議なもので,進学にちょうどいいタイミングがあります。ほかの受験生との関係など指導教員の都合,職場の理解,家族の理解・・・周りの人たちにとっては,いつでもいいわけではありません。タイミングを逃すと,環境が変わって難しくなる場合もあります。

進学してみて

 僕の場合は,学費への不安があったため修士課程からストレートに進学することをあきらめました。しかし,博士課程そのものへの思いが消えることはありませんでした。むしろ,研究ができないという状況にもどかしさすら感じていました。

 そうはいっても,いつでも進学できるわけではありません。職場の理解という壁がありました。いろんなタイミングが整い,2014年の秋から入学できました。大変は大変でしたけど,進学しないと絶対に得られないものが得られたと思っています。

 今も,修了したが故の悩みも抱えています。しかし,それは「博士号」を得たからこそ初めて悩めるようになったともいえるのです。結果的に進学して,良かったと思っています。後悔は全くしていません。

必要なことは,できるもの

 時間のことについてもお尋ねがありました。人によって悩む要素は違うと思いますが,不安は多々あると思います。僕にも不安は多々ありました。

 抽象的な表現にはなりますが,やりたいこと,やることがはっきりしていると,人間はなんとかできるようにしようと考えて動くものです。時間の確保が難しい場合は,なんとか確保しようとします。後で振り返ると信じられないと思うよな効率化をしようとします。お金がない場合は,なんとかお金を確保しようと長期計画を立てたりもします。あるいは,働きながら学生をする方法を考えたりします。意外と,できるものです。

 環境は整うものではありません。整えるものです。

社会人学生のススメー後悔は絶対に避けようー

 すぐ進学するということが難しい場合は,社会人学生をするという選択肢もあります。僕は,周りの人たちからは無理と言われましたが,やり遂げました。やろうと思えば,意外とできるものです。むしろ,目標を立てた以上,やりきりたい!といった気持ちが強くなります。

 何よりも,後悔するだろうと予想できる選択をとることだけは,絶対に避けた方がいいです。後で「あの頃,進学しておけばよかったなあ」「できないと思ったけど,できたかもしれないなあ」と思っても,自分は若返らないし,やり直しもできません。

 だからこそ,後悔をしない選択をしましょう。

 

 こんな動画もありますので,もしよければ。


社会人学生をするか迷っている方へ【大学院 博士課程】

 

 参考になると思われたら「いいね」や☆をつけていただけると僕が喜ぶので,よろしくお願いします笑

統計学の勉強 簡単な本を読もう(おすすめ)

 2021年になりました。今年は,辛丑(かのと うし)年です。

 辛(かのと)は,陰陽五行説では陰の金です。

 丑(うし)は,陰の土です。方位でいうと北東。

 この干支だけを見ると,大まかには,前年の庚子(かのえ ね)年の引き続きという印象です。

軽い本を読もう

 今回は,統計学の勉強に使った軽い本のご紹介をします。

 最初に言うと,簡単な本を読むのが良いと思います。

 研究のために統計学の勉強をするのですが,正直,細かな数式まで覚える必要はないし,覚える時間もないと思っています。しかし,検定の一つ一つがどんなメカニズムで,どんなものなのかを理解しておかないと,するべきではない検定を選んでしまうことになりかねません。意味の理解は重要だと思います。

 

仕組みがわかる本

この本です。

統計学がわかる ファーストブック
 

  読み物感覚ですらすら読めるのが特徴です。

 ハンバーガー屋さんという設定で,店員である主人公が統計学を学びながらお店に生かしていくようなお話です。統計検定の意味をわかりやく説明してくれています。2日くらいで読み切ってしまえます。

 回帰分析・因子分析版もあります。

統計学がわかる 【回帰分析・因子分析編】 ファーストブック

 

 がっつり勉強といった雰囲気の本ではないですし,電子書籍版もあるので,iPadを使われている方などにはいいかもしれません。

幅広く知りたい場合

 僕もいろいろ購入したんですが,これが良いと思いました。

 

 

 一応,一通りは紹介されていますので,どの検定がどういう状況で使えるかということは理解できます。わりと使えると思います。

 

 ほかにもいろいろ購入したんですが,良いなと思った本はこんな感じです。

 共分散構造分析は模索しながらやっていったので,今回おすすめすることは控えておきます。

 

 いかがでしょうか。

 社会人学生の場合は,統計学ばかりに時間を割けないのも事実なので,上記のように簡単に読めて理解できる本が良いと思います。

 以上,今回はおすすめでした。

ステージが変わったような気がするー博士号の大きさー

 今年9月に博士号を取得しましたが,それ以後,ステージが変わったような気がしています。しかし,ステージが変わるということは,新たな行動が必要という意味でもあります。

 今回はそれについて書こうと思います。

博士号はステージを変える

 確実に変わりました。学位取得前は,予兆を感じていた,程度のものでした。なかなかいない人,という認識で見られることが増えた気がしています。

 まず周りの反応が違います。修士号を名刺に書く習慣はほとんどありません。しかし,博士号の場合は名刺に堂々と書けますし,博士号取得者は書いている人がほとんどです。そこから自分のしていることの話題にもなったりして,人とのネットワークを広げるきっかけにできるものにはなると思います。

 あとは自分の思考パターンが変わったような気がしています。博士論文のあの過酷な日々があってのことだと思いますが,いかに効率的に進めるかも考えるようになりましたし,自分の考えが果たして正しいといえるのだろうか?と自分の思考を批判的に見るようになりました。

負の要素

 しかし負の要素もあります。

「これは博士号を持った人の仕事とは思えない」

などといったパワハラまがいな言葉をかけられることもありました。それに関しては,こちらから抗議しました。パワハラ案件があってから,自分の今までの行いや思考についても振り返るようになりました。

 博士号まで取ると,今の自分の状況を理解できる人はほとんどいなくなります。博士号取得者のその後の難しさについては,僕が言うまでもないことだと思います。

 だからこそ,自分の考えに信念をもって,自分で道を切り開いていく必要があると思うようになりました。むしろ,それは今後自分が調べ,情報を発信していく上では欠かせないことのようにも思いました。

今後のこと

 今後の生き方についても考えるきっかけになりました。

 研究職を目指したいのですが,なかなか難しいです。すべて帰ってきたので,公募に応募するのを今は止めています。まだまだ実績が足りないのだと思います。それは,僕の研究分野がかなりニッチでマイナーだからというのも大きいと思います。当てはまる募集がほとんどないので,少し広げて探していました。

 しかし研究職に必要な実績を集めようとすると,それはそれでエンドレスになるような気もしています。研究職に就くまでもまだ時間が必要な気もしているので,とにかく実績を上げることと,実績を上げ続けることのできる環境に身を置きたいという思いです。

 今の職業では,どう考えても無理がありすぎると思ったので,どこかのタイミングでキャリアチェンジすることに,自分の中では決めています。

始めている勉強

 ともかく勉強するしかありませんので,いろいろ勉強しています。

 この点については,別記事で細かく述べることにします。

統計学

 統計学の勉強もしています。

 

 

統計学がわかる ファーストブック
 

 

 

 

 これはとても読みやすいです。

英語

 英語力も重要なのですが全然ないし聞き取りもできないので,知り合いに勉強のしかたを教えてもらって,シャドーイングを毎日30分ずつしています。シャドーイングについては,これも別記事で。

 

入門英語長文問題精講 3訂版

入門英語長文問題精講 3訂版

  • 作者:三浦淳一
  • 発売日: 2019/07/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

 

【CD付】 英検2級 文で覚える単熟語 三訂版 (旺文社英検書)

【CD付】 英検2級 文で覚える単熟語 三訂版 (旺文社英検書)

  • 発売日: 2013/03/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

  英検の勉強にもなるかと思って,こんなのも使っています。

 まだまだ足りないと思うのですが,発信もしないとモチベーションも続きにくいので,今後はインプットとアウトプットを同時にしていこうと思っています。

学位論文(卒論・修論),全体の構成のしかた

 今回は,前回記事に引き続いて書きます。

www.noraimori.com

 

何を語れるかを考える

  中の部分が書けましたら,学位論文全体の構成を考えます。

 中の部分の結果や考察を考えながら,その学位論文全体で何が語れるかを考えます。

 ここが明確でないと,総合考察も書けませんので全体のイメージは重要です。

 

はじめにを書く

 ゴールイメージができたら,そのゴールがそのまま学位論文の課題になります。

 その課題にたどり着くために,どういう順で議論を進める必要があるのかを,逆順で考え,論理を構成していきます。議論の提示順も重要です。後から見直して,議論の飛躍がないか,課題にたどり着くために適切に議論が提示できているか,確認します。

 

気を付けること

 同じ論文内での用語の統一をしましょう。受け手によって印象が変わるような言葉にも気を付けましょう(多い,少ない,などは人によって感じ方が異なります)。

 

 簡単ですが,以上になります。

 卒論や修論は公開されるものではないので,研究室によって異なる部分が多いかもしれませんが,参考になれば幸いです。

学位論文(卒論・修論)、「中」の部分から部分から書こう

 この時期、おそらく卒業論文(以後、卒論)や修士論文(以後、修論)の本文作りに手がけている頃だと思います。したがってこんな記事を年末に書いてもあまり意味はないかと思うのですが、年末くらいしかまとまった時間も取れないので、書きます。

 卒論や修論といった学位論文では「はじめ」「中」「終わり」の「中」の部分から書くことになろうかと思います。そして、学位論文は文字数制限がないので、丁寧に書くことです。

 以下に記す内容は、基本的に、博士論文にも共通しています。

 

 国が出す文書を読んでもわかりにくいという方が多いと思います。それは、一文が4行や5行にまたがるような長文になっているからです。一文は、短くした方がわかりやすいです。

 

書き方、概略

 学位論文は概ね以下のような構成になっています。

 「はじめに」「総合考察」を章として立てるかどうかは、研究室によると思います。

第1章(はじめに のような章)

第2章(「中」の部分)

  • 方法
  • 結果
  • 考察
  • 第2章における結論

第3章(「中」)

  • 方法
  • 結果
  • 考察
  • 第3章における結論

第4章(総合考察、投稿論文では おわりに のような章)

 調査の内容や種類ごとに章が分かれるようなイメージです。一つの結論は一つの章としてまとめます。

「中」から書こう

 つい、上から順に「はじめに」から書いてしまいそうなところです。しかし、いきなり「はじめに」から書こうとしても書けないことが多いです。たとえ最初に書いたとしても、「中」の部分を書くうちに当初とは論理構成を変える必要性が出てしまい、結局書き直すことになりかねないです。したがって、筆者である自分が学位論文全体像を把握するために、「中」の部分から書きます。

方法は、丁寧に書く

 次に、「中」の部分について。

 方法では、単純にしたことや手順を丁寧に書きます。

 再現性の担保という意味で、書き漏れがないようにする必要があります。

図表を中心に構成する

 結果は、図表を中心に構成しましょう。図表と図表タイトルだけを見れば、何を言いたいのかが概ねわかるようなものが理想です。そして、どの図表からそのようなことを言っているのか、データの出自がわかるように明記しておきます。

 以下のような書き方になろうかと思います。

 「図1に示す通り、ーーー。」「ーーーしたところ、ーーーであった(図1)。」

 図表タイトルは重要です。いかにして端的に図表の言いたいことを言い表すかが大切です。

考察では、言い過ぎない。かといって、言わなすぎもダメ

 論理の飛躍に注意です。

 まずは一度書いてみて、後で「本当に誰がみてもそう言えるだろうか?」と自分の書いた文章を自分で疑問に持ちながら、文章を読み返して見ることです。

 得た情報というのは粒でしかありませんから、あまり一般的なことを言いすぎてはいけません。

 かといって、論理の飛躍を恐れるあまり言わなすぎになると、面白くない結論になります。

情報は一致させる

 同じ学位論文の中では、使う用語は統一しましょう。誰がみても納得するように書きます。だからこそ、論文では定義を大事にします。筆者にとっては同じような言葉でも、読み手からすると同じように思えないこともあります。それだけ使うことはには注意が必要です。

 次に、「方法」「結果」「考察」で書く情報は、全て繋がるようにしましょう。

 「方法」では出て来ないけど「結果」では出てくる、「結果」で書き忘れたのに「考察」には出てくる、などは論外ですので、注意しましょう。

 

 「中」の部分はこのような感じです。

 これが書けてからようやく、「初めに」を書くような雰囲気です。博士論文の場合は、投稿論文という形で既に「中」の部分が仕上がっています。したがって、上記の手順は投稿論文を出すときに済ませていることになります。博士論文の場合、基本的には、文言は変えない方が良いです。用語の統一を図るために文言を変える場合でも、上記のように言葉が変わると前提が大きく変わってくるので、慎重な変更が必要です。

僕が考える理想の生き方

 YouTubeでこんなのを見つけました


NIB news every.特集 東京大の研究者から漁師へ

 

 この方の生き方と僕が理想としていた生き方が似ていたので,今回はそれについてお話します。

 理想の生き方

 理想的には,自分が研究をしつつ,現場にもかかわっていて,講演をしたり,現場に対して直接的に助言ができるような立場の人間になることです。

 現場との接点は持っておきたいなというのが思いです。完全に研究者のみというのでは難しいと思っています。机上の空論に終わりかねないからです。

その背景

 現場の中でないのには理由があります。

 僕が研究をしたいと思った出発点は,現場への問題意識があったからです。

 変えたい,変えないといけないという思いを持ちつつ,そうできないのには時間がない,知見を蓄える余裕がないなど様々な課題があったことがわかりました。自分が現場人間として関係するだけでは,ほかの人がなしえなかったことを僕が特例的に解決できるはずはありません。

 そして,何かを発信し,それを聞いてもらうには,自分の出す情報の信ぴょう性が高くなければいけません。だからこそ,正しい情報を自分が集めることが必要で,sのためには博士号が必要だと考えていました。

 

お金の問題

 そのためには,それができるだけの立場とお金が必要です。少なくとも,すぐすぐ実現できるようなものではないのは確かです。

 そんな中で,その理想をついきゅうするためにどうするのか,難しい選択を迫られますね。

日本学術会議に絡む問題についての個人的意見

 更新がご無沙汰になってしまいました。

 今回はタイトルに表記の問題について,個人的な意見を申し上げます。

 僕が何ら日本学術会議と関係があるわけでもなく,学術の世界において何かをしているわけでもないので,あくまでも個人的な意見である旨,ご容赦ください。

 学問の自由を奪う?

 任命拒否問題。

 日本学術会議の会員になれないからといって研究に影響が出るわけではありません。

 日本学術会議内閣府の関連の特別の組織ですが,何か実権を握っているわけではありません。特段,学問の自由と関係しているものでもありません。したがって,任命拒否が学問の自由を奪うものであるという認識はありません。

 僕個人は,学問の自由の制限というものではなく,「政府と意見の違う学者の意見は聞きませんよ」というサインのように見えました。

 それに関して,一部の方がご指摘されている

「そもそも日本学術会議内閣府の特別の組織なので,政府寄りの意見を持つ学者が集められるのは自然」

 といった意見には異論ありません。内閣府の特別の組織について特段すごい知識があるわけではありませんが,現実的にはそうだろうなと思います。

 ただ,そもそも民主主義ってただの多数決で数が多けりゃいいとかそういう次元の低い話なのか?という疑問はありますが今回の騒動とは別の話です。

仕事してない?

本当に仕事をしていないのか

日本学術会議に対して,このような指摘があります。

 日本学術会議は,様々な提言をしています。僕も日本学術会議が述べていることを自分の博士論文の中で引用しました。したがって,仕事をしていない団体だといった主張に対しても異論があります。

  提言,提案といったことはしているので,仕事をしていないという論調は違うと個人的には思っています。

答申を出していないのはなぜか

 中には答申を出していないから仕事をしていないといった指摘もあるようですが,答申はそもそも政府の諮問があって,その答えとして出すものです。政府による諮問は2007年以降,一度も行われていないようなので,当然ながら答申はなくて当然です。

 見方を変えれば,諮問をしない→答申が出ない→答申を出してないから不要だと論じるといった論理展開が矛盾しているので,そのような論理展開のほうに僕は違和感を感じました。

発信力に課題があることはうなづける

 ただ,会長ご自身が「発信力がないのは課題」というようなことをおっしゃっていたようですが,それはそうだと思います。勧告などを行っていないことに,特段の理由はないそうなので。僕も正直,博士論文に手掛けるまでは日本学術会議について知りませんでした。

 「そもそも,日本学術会議って何?」とお思いになられた方も大勢おられたんではないかと思います。怪しそうな名前ですが全く怪しい団体ではありません。

不要?

 巷では日本学術会議不要論が唱えられていますが,少なくともこれだけで不要論を論じるには情報があまりにも不足しすぎていると思います。

 もし日本学術会議が何か重要な役割を担っているとしたら,むしろ組織をつぶす選択が国民にとっては不利益だということになりますし,仮に重要な役割がなかったとしても,それをなしえる可能性を秘めているのだとしたら,不要という話にはなりません。しかし,これらの判断材料が存在しません。感覚で議論するのは危ういと思います。

 民営化論議もありますが,現状の予算の額と資金源からして,民営化して大丈夫か?とは思います。国立大学法人のようにならないかと,不安を感じます。これは,博士をめぐる問題についても同じかもしれません。現状で,研究者が国の力なく資金を自力で獲得することはとても難しいと思います(というか,資金を自力で確保することが容易なのであれば,これだけ博士号取得者の問題は出ていないと思われます)。