野良イモリ博士のblog

社会人学生野良イモリが大学のことや考えていることを発信します。

論文検索のしかたー卒論、修論、博士論文研究に使えるー

 YouTubeのほうで論文検索の動画が好調なので、今回は論文検索の仕方と論文検索サイトについてお話します。論文検索をどうしたらいいかわからない、論文をうまく探せない・・・という方は参考にしていただけるかと思います。

YouTube動画はこちらです。


論文検索と既往研究の見つけ方ー卒論・修論・博士論文研究等で使えるー【社会人学生】

本よりも論文で知識を得る

 論文検索をすると、書籍で得られる情報とは違う最新の情報を得ることができます。書籍からの情報も必要だとは思いますが、論文からは書籍にも載っていない、関連分野の、さらに細かな情報を得ることができます。投稿論文や博士論文は当然として、卒論や修論といった学位論文を書かれる方にとっては欠かせない情報です。

CiNii

 CiNiiが有名です。わりとたくさん論文が引っ掛かります。

 キーワードにして検索をすると、わりとたくさんの情報を得ることができます。

 PDFになっているものは、PDFをその場で入手できるか、あるいは有料で購入することができます。入手できないものもあります。

 デメリットとしては、雑誌記事も引っ掛かるので、査読がなく論理性の低い論文など、情報の精度が低いと思われる論文もひっかかります。

J-STAGE

 ひっかかる論文の数はCiNiiに劣りますが、以下のような特徴があります。

  • PDFになっているものが多い
  • 査読つきの論文のみを検索することができる
  • 特定の論文誌の論文のみを閲覧または検索することができる

 しっかり論文検索をしたいとき、わりと重宝します。

 J-GROBALやJ-REC-INなど、博士人材関連の系列のサイトです。

国立国会図書館(NDLオンライン)

 CiNiiで出てこなかった論文を検索するのに便利です。

 検索した記事については、郵送にて取り寄せることができます。

 論文を実際に入手するのにタイムラグがありますので、早めに入手しておくのがおすすめです。利用者登録をする必要がありますが、18歳以上であればだれでも登録可能です。18歳未満では難しいようなので、その場合は保護者に依頼するなどしましょう。

Google scholar

 名前の通りグーグルの検索サービスです。引用文献に張り付ける際に便利です。引用文献欄に書く形式を表示することができます。ワードなどに残しておけば、引用文献欄に書く時の形式を保存することができます。

 検索できる論文の量は多すぎて、中には論文出ないものも混ざっています。したがって、上記のサイトでは出てこない、外国の文献を検索するときに利用するのがよいと思われます。

おすすめの論文検索法

 ひとつ論文を見つけたら、その論文の引用文献を見ることです。

 特に査読済みの論文であれば、その方が論文を作成するうえで必要だった、重要な情報が引用文献になります。論文の引用文献を見てほかの論文を見つけていき、別の論文を読んだら、さらにその論文の引用文献を見ていきましょう。

 こうして、関連分野の論文を芋ずる式に見つけることができます。

 

 いかがでしたでしょうか。

 学位論文研究を始める方もそうでない方も、ぜひやってみてください。

【実はたくさんある】博士課程に進学するメリット

 博士課程に進学するかどうか迷う方は多いと思います。

 その理由は,就職のことや年齢のこと,博士号をとる大変さなど,不安に思うような要素がたくさんあるし,そのような情報もたくさん発信されているからです。

 では,進学するメリットは何か。そんなことを考えてみるとたくさんありましたので,お話ししようと思います。

研究遂行能力が身につく

 まぎれもなく研究能力が身に付きます。課題を見出し,課題を設定し,それを明らかにするための方法や解析方法を考え,実際に調べ,考察し,結論を出し,それを多くの人々の納得のいく形で論理的に発表する能力です。

 これらの能力は,研究をしていく場合には紛れもなく重要になる能力です。修士でも研究職に就くことができる場合はありますが,間違いなく博士の方がこれらの能力は長けています。

 それに,これは社会に横たわる課題をどうにかしようとする場合にも役に立つ能力です。万人が身に着けている能力ではない以上,とても貴重です。

批判的思考ができるようになる

 データを見たときに,「それは確かなんだろうか。」「本当に,そのような見方しかないのだろうか。」「このようなことも考えられるのではないか。」などと,批判的思考が意識しないでもできるようになります。

 データを少し疑ってみてみるということです(叩くという意味ではありません)。データをうのみにするのではなく,データに操られるのでもない。データを見て,確かなことを見つけていこうと考えることができます。そして,論理的に語ろうとする上ではあまり意味のない情報を見つけることができるようにもなります。

 これは,仕事などで調査を行う必要が出たとき,あるいは解析が必要になったとき,確かな情報を見出し,他の人には出せない成果を出す可能性となる大きな能力です。

情報収集能力が向上する

 情報を短期間にたくさん収集能力に長けてきます。

 査読に通すときなど,論文を短期間にたくさん読む必要が出てきます。その過程で,確からしい情報をたくさん集め,グルーピングすることができるようになります。

 これは僕も経験があります。知り合いが困っていた時,

「こんな情報もありますよ。」

という感じで調べたことをお送りしたんですが,

「短時間でこんなに情報を集めたんですか!?」

と驚かれたことがあります。

 自分からすると全く普通なことですが,情報収集能力はかなり伸びることでしょう。

プレゼン能力が上がる

 図や表と言葉をうまく織り交ぜて,人を納得させる説明をする能力が向上します。

 論文や学会発表は,基本的にはだれが見ても理解されるように内容を構成します。意外かもしれませんが,論文は専門でない方が読んでも伝わるように書かれます。その過程で身につく能力がプレゼン能力です。

 自分の研究が伝わらないと内容の議論はおろか妥当性を疑われるといった事態が起こるので,博士にとってプレゼン能力は非常に重要です。

 このような能力は単にプレゼンを何度もすればよいというものではなく,英訳でディフェンスと言われる博士論文の審査会を通して鍛えられる能力です。

 これも僕自身,無自覚でしたが,先日「図と言葉を使って,難しいことをわかりやす説明することがすごい得意な人だ」という評価をされました。以前はそんなことなかったので,まぎれもなく博士課程で鍛えられた能力です。

時間のマネージメント能力が身につく

 これは僕が社会人だからかもしれません。査読に出した論文が返ってきたとき,自分が疲労するということを計算に入れつつ,限られた時間で最大限まで自分の能力を引き出すすべを身に着けることができます。

 というのは,修正要求に応じるまでの締め切りが近いので,限られた時間を最大限有効に使いつつ,自分が疲労しないようにしなければなりません。その際に,いかにして進めるかということを工夫していくので,このような能力が身に付きます。

 自分の作業を限りなく効率化できていくので,出せる成果が向上することと思います。

関心のあることに注力できる

 博士課程は自分が選んだテーマをとことん追求できるチャンスです。

 仕事で研究をするとなると,たまたま自分のしたいテーマで研究することもできることと思いますが,仕事ですので必ずしたいことばかりではないと思います。しかし,博士課程は課題設定,研究計画,方法の検討,解析,発表と先生の力を借りながら,基本的にはすべて自立してやります。関心のあるテーマについて,指導を仰ぎながらここまでできる絶好の機会になります。

 僕自身,修士課程の時も好きなテーマをやりましたが,やはり内容の深まり方が違うように思います。

博士号が得られる

 最後に,博士号が得られることです。

 博士号があれば,大学の教員や研究所の研究者など,アカデミアに行くという選択肢ができます。普通はできないことなので,このような選択肢が得られるというだけで実はすごいことだと思います。

いいことはたくさんある

 いろいろ書きましたが,このように博士課程に行くと自分のスキルとして貴重な能力が得られます。個の時代だといわれるこれからの世界。いかに自分にしか出せない成果を出していくかということを考えるうえで,博士課程で得られるこのようなスキルは,少なからず役立つことと思います。

 

 今回の話についてはYouTubeでも述べましたのでよければご覧ください。

 


【メリットがたくさん】博士課程に行くメリット,身につくいいこと

【博士号が取れる】社会人でも,大学院で博士号を取得できる人の条件

 ストレートで博士課程に進もうにも,ストレートで進学することそのものにも不安が残る博士課程。そこで出てくる選択肢が社会人学生だと思います。しかし,社会人をしていて時間もないし忙しいのに,本当に大学院なんて行けるのか。ましてや博士号なんて・・・と思っている方は多いのではないでしょうか。不安になりながらも,博士課程の情報が少なく,難しい,難易度が高いといっても,どの程度の難易度なのかもわからない・・・それが余計に不安に思う要因だと思います。

 そこで今回は,社会人でも大学院で博士号を取得するための秘訣についてお話ししようと思います。

 本記事を読むことで,少しでも社会人学生で大学院に通い,博士号を取得する不安を解消していただきたいと思います。

 今回はこんな流れでお伝えします。

博士号を取得できる方法

 結論から言いますが,博士号を取得するために必要なことはこれだと思っています。

  1. 人生設計上,あるいは目標を達成するうえで,博士号が必要である
  2. 自分とレベルの近しい仲間がいる

 僕の身の周りで博士号を取得している方を見る限りでは,博士号を取得した人はこれらの条件を満たしている方が多いなと思いました。

博士号の難易度は高い

 博士号のレベルは高いです。たとえるなら,以下のような感じです。

  • 学士号:★☆☆☆☆
  • 修士号:★★☆☆☆
  • 博士号:★★★★★

 修士論文と博士論文の違いというお話を以前しました。


修士論文と博士論文の違い 博士論文はレベルが高い【大学院】

 まとめますと,

  • 査読論文を通さなければならない(概ね2本程度)
  • 新奇性のあるテーマでなければならない
  • 論理的に説明できなければ審査を通れない

このような感じです。

 査読に通る論文を作ろうと思えば,それ相応に課題設定や方法の設定が非常に重要になってきます。また,どのような解析をするのか,計画性も重要です。査読も簡単ではありません。それに,1度の査読に半年はかかるので,リジェクトされると,普通にスケジュールが半年伸びたりします。既定の3年で査読論文を2本通そうと思うとなかなか難しいのがお分かりいただけるかと思います。

条件1:博士号が必要である

 人生設計上,あるいは自分が設定する目標を達成する過程で博士号がどうしても必要な人は,大変であっても,よほどの状況にならない限りは,博士号をあきらめません。だからこそ,困難な状況でも乗り切っていくことができます。

 博士課程に進む人は,その分野の研究をすることが目標に置かれている人が多いです。研究をするためには,研究職に就く必要があります。そのために,博士号が欠かせません。博士号を取得しないことは,夢をあきらめることに等しいです。だからこそ,諦めないし,普通では積むことができないと思うような努力を重ねることができます。それが結果的に,博士号取得を可能にします。

 そういう人の場合,年限が3年を超えても,遠い未来の目標が明確に存在するので,たとえ2,3年延びたとしても諦めるという選択肢が出てきません。

 社会人として博士課程に通いたい,と思っている方も,そうではないでしょうか。

 逆に言うと,なんとなく,というレベルでは達成しづらいと思います。挫折しそうなタイミングは必ず来ます。

条件2:レベルの近い仲間がいる

 同級生でも先輩でもいいのですが,要は自分からかけ離れたレベルの人ではない,近しい人の中に,同じような状況にいる仲間がいる,あるいは少し先を進んでいる仲間がいることです。

 挫折しそうなタイミングは何度か来ますが,仲間がいることで「この人も,この時大変そうだったな。でも,今,あの人はここまで進んでるな。だから自分も,頑張ろう!」と思うことができるからです。しんどい状況に接しても,みんな通る道なんだ,自分だけじゃないんだ,と思えば,乗り越えようとすることができます。

 通信制大学は挫折率が通学制よりも高いです。それは,仲間の姿が見えない(いない)ことにあるといわれます。仲間がいるからこそ,大変なことがあっても持続しようと考えることができます。

僕も挫折しそうなタイミングは何度もありました

 僕は去年に博士号を取得しましたが,もちろん,諦めそうになるタイミングは何度もありました。過労にもなっています。特に,査読に通らなかったときなんかは,自分のしたことが全否定されているような気分にもなります。自分には無理なのかな・・・と思うこともあります。それでもあきらめずにここまで来れたのは,先に博士号を取得していった先輩や,すでに博士号を取得していた同級生の存在があったからです。あの人もこの時こうだったな・・・よし,自分も!といった感じで,その人たちの存在が,頑張ろうと思う動機づけになりました。

 それに,そもそも自分には研究をして,確からしい情報を発信していきたいという目標があったので,博士号を簡単にあきらめるという考えには至りませんでした。むしろ逆で,どうやったら取れるだろうかとずっと思ってきました。

 博士号取得後は,僕が特別な人だから取得できたんじゃないかと言われるようになりました。しかし,そんなことはありません。特段知識が豊富なわけでもないし,僕よりもすごい人なんて探せばいくらでもいます。それでも僕が博士号を取得できたのは,いわばあきらめない条件が揃っていたからに他なりません。

この条件を整えれば,諦めにくい

 今回挙げた2つの条件は,博士号の取得を狙ううえでかなり重要です。これらを意識するだけでも,博士号がより現実のものになってくると思います。

英単語を覚えてきました。英単語の学習方法の工夫

 今年の目標は,すでに習慣化している学習時間を有効に使って,具体的に成果として形のあるものに出していくことです。現在は,3月までの短期目標として,英語の学習をしています。

 英単語を覚えられなくて悩んでる方,おられないでしょうか。かくいう僕も英語の語彙力に関しては自信が全くありません。論文を読むときなんか,わからない単語がたくさん出てくるので調べるんですが,調べるたびに英文を読むのが止まるし,単語の意味を調べるので時間を必要とするので苦労します。単語がわかったらどんなにいいだろうか・・・とも思いました。

 しかし,英単語はやってみると意外と短期間で習得することができると思います。今回は,そんな話をしようと思います。

 お話は以下の順です。

ひたすら繰り返す!

 大学入試に必要な英単語だけ見ても,4500単語とか,それ以上あります。それを1回で完全にマスターしようと思うのは無理です。だからこそ,忘れる前提でひたすら単語を何度もリピートすることです。こうすることで。単語を覚えることができます。

具体的な方法

1単語に時間をかけない

 ポイントの1つ目は,1単語にかける時間は1秒です。ついつい,1単語に時間をかけようとしてしまうと思います。僕もそうでした。しかし,1単語に時間をかけたところで,何度も見なかったらやがて忘れるんです。

 漢字を例にとるとわかると思います。しばらく書いていなかった漢字は,忘れてしまいます。パソコンが普及して漢字を書かなくなったから忘れる,というのはよく聞く話です。

 逆に,漢字を覚えるためには,繰り返し書くと思います。あれと同じです。記憶していることって,何度も目にするから記憶に残るんです。

 繰り返し単語を頭に入れるには,単語を何度も繰り返し目に付くようにすることです。しかし,単語は上記のようにたくさんあります。だから,1単語に1秒しか書けないのです。

忘れる前提で反復する

 人間は忘れる生き物です。生きるうえで必要のない情報は忘れるようにできています。逆に,生きるうえで必要のあるものは忘れないようにできています。したがって,単語を1回見た程度では脳にとってインパクトは薄く,忘れるのです。

 街ですれ違った人をいちいち覚えていないのと同じです。でも,毎日見かけていると,「あ,こないだの人だ」と,次第に覚えていくと思います。

 反復していると忘れないのです。

 加えて,その反復にかかる時間が1単語1秒であれば反復にも苦労しません。

活用する,アプトプットする

 単語を単に反復するだけだとどのくらい身についたのかがわからないので,僕はシャドーイングとセットにしています。

 音声のついた長文問題集かなんかを用意しておいて,英文を聞きます。そして,聞こえてきた音声のまま発声します。これがシャドーイングです。最初は聞こえたまま発声するのは難しいので,音読します。英文音読→慣れてきたらシャドーイングです。

 アウトプットの機会はシャドーイングでなくてもよいと思うのですが,なにせ英単語を使ったほうが頭に残りやすいし,英語を理解できているという実感を持てることが励みにもなるので,良いと思います。

まとめ

 1単語1秒のペースでひたすら反復する。そしてアウトプットする。

 こうするだけで,けっこう理解度が変わってきます。

 しかし,これをするには毎日学習の習慣がついていないといけませんので,いかに毎日継続できるかがポイントになってくると思います。

 

www.noraimori.com

www.noraimori.com

自力で生きる?博士号取得後の生き方を考える

 僕が言うまでもない有名な話だと思いますが,博士号取得者のその後の生き方って,なかなか一筋縄ではいきません。それは自分も例外ではありません。僕自身は,今の状態を続けるだけでは,難しいと思っています。

 こんな順でお話をします。

厳しい現状

実績とポストのジレンマ

 博士号を取得した後,普通は研究者を目指すと思いますが,簡単に研究者になれる状況ではないと僕は思っています。少なくとも,研究者が安定しているとは決して言い難い状況です。研究者になるには実績を積むことが必要なのですが,その実績を積むための環境として研究職に就く,ということが難しいです。おかしな状況になっていると思います。

 そんな中で研究をしたいと思えば,自力で生きていくのがいいのかな?と思っています。以前,博士号取得者の話を聞いたことがありました。


博士号を生かす道ー博士課程進学者の話を聞いてー

稼ぎ方

 お金の稼ぎ方には様々なものがあります。

  1. 雇われの身分
  2. 自営業者
  3. 経営者
  4. 投資

 研究者というのは多くは雇われの身分です。それが失われてきているとなると,収入を別で考えるしかありません。研究そのもので稼げるような状況でもないので,収入を別口で確保しつつ,傍らで研究する,という生き方しか残らないのかなと思っています。

研究者として生きない方が稼げる

 研究者になろうとすると不安定ですが,普通に研究をしない生き方の方がお金は稼げます。したがって,経済的なことだけでいえば,博士課程に進む生き方は非能率的な生き方ということになります。もちろん,それがいいとは思いません。

支援金は頼れない

 博士号取得者が減っているということで,博士課程の学生に支援金を出そうという話が出ています。しかし,博士課程に進むのに躊躇する理由はなにも在学中のお金の問題だけではなく,その後の進路にも大きな不安があることが原因にあります。在学時のお金がどうにかなれば大丈夫,というレベルの問題ではありません。

目標を忘れないこと

 博士号取得者への世間の偏見等もあると思いますが,それを解消していく意味でも,実績を積んでいく(その前に,研究をしないと新たな知見も得られない)ことは重要です。

 考えられる生き方は。

  • 研究とほかのスキルをミックスさせることで,収入を得られるようにする
  • 研究とは別で収入を確保する。
  • 不安定な身分のまま研究を続け,安定的ポストを得るまで努力する

 いずれかになると思われます。

 先にご紹介した動画でお話ししている方の生き方にもありますが,自分の目的とするところは何なのかを考えることです。博士号を得ることを考えるほどですので,そこには何か目的があるはずです。その目的の実現のためには,どういう生き方が良いのか。純粋に,それを追求していくことが必要なのかなと考えています。そのような意味で,先の3つ目の選択肢になると,むしろ研究職を得ることそのものが目的になりそうな気もします。かといってほかの2つの生き方も簡単ではありませんが,生き方を追求していく方法も,一つの方法なのかもしれません。

大学院生で非常勤講師は・・・できるけど,注意が必要

 YouTubeでコメントを頂きました。大学院生をしながら非常勤講師はできるのかどうか,ということについて。

 結論から言うとできますが,時間には注意です。

 

 以下の順でお話しします。

 なおここは通常の修士課程の大学院の事をお話ししますので,専門職大学院は別になります。その点はご了承ください。

大学院生で非常勤講師はできるけど,注意が必要

 僕がかつて修士課程の学生をしていた頃は,非常勤講師をしながら大学院生をしていました。周りの人達を見ても,割と非常勤講師をしながら大学院に入っている人が多かったように思っています。

 非常勤講師はアルバイトより時給がいいですし,短時間でわりと高い給料を得ることが可能なので,そのような理由で非常勤講師をする人が多かったのだと思います。

 大学院の授業と非常勤講師としての勤務が時間的に重複しなければ可能だと思います。非常勤講師の場合は毎日出勤するという勤務形態を取らなくても良いので,授業がある日は非常勤講師の仕事を入れないと言ったことも十分に可能です。そこは,学校との調整になると思われます。

大学院生のスケジュール

 具体的な話をするために,大学院生のスケジュールからお話ししようと思います。

 修士課程の学生の場合ですと,2年間で30単位ほど取得することが多いようです。その30単位は,1年間で取り切ってしまいます。半期で最大で15科目ほどですね。大学によっては30単位のうちのいくらかは,授業以外のものが単位になるという形態をとっているところもあります。したがって,概ね12科目から15科目を,1年間で取得するということになるでしょう。

 ではこれがどのぐらいの時間になるのだろうかというお話ですけれども,大学学部の一年生が,おおよそ半期で28単位取得するということを考えますと,大学1年生が半期で取得する単位を,大学院修士課程1年生は,1年間で取得するということになります。授業がパンパンに詰まっているという状況ではありません。大学4年生の時よりは授業が多いと思いますが,まあそれでも特段多いという状況ではないと思います。

 修士2年生の場合は,授業はありません。その代わり,12月くらいから修士論文に着手します。

 その空いた時間に非常勤講師としての仕事を入れるということになります。

非常勤講師のスケジュール

 それでは非常勤講師のスケジュールについてもお話しをします。

 非常勤講師は,勤務時間がこれと定まっているわけではなく,求められる時間数に応じて勤務することになります。勤務条件は年度当初の段階で決めますので,年度途中で増えたりとか減ったりとかするということは基本的にはありません。

 以前は,非常勤講師は授業するコマ数に応じて給料が発生するシステムでした。ですから,例えば2時間目と4時間目に授業がある場合,2時間目と4時間目が勤務時間ということになって,3時間目は勤務時間ではないというような扱いになっていました。

 しかし現在は会計年度任用職員という制度に変っていまして,非常勤講師も何曜日の何時から何時までというように勤務が割り振られるようになっているようです。それに伴って,コマ給制であった給料が,純粋な時給制に変わりました。

 したがって現在では,何曜日の何時何分から何時何分までと言った勤務の割り振られ方をします。以前と違って,授業の終わり=勤務の終わりということではなくなったという点は注意が必要です。

 最も多いものだと週30時間勤務の非常勤講師があるとおもいます。これは要するに月曜日から金曜日まで毎日勤務するけれども,常勤講師のように8時間勤務+休憩時間という設定ではなく,早く帰るというような勤務形態です。このような勤務形態の非常勤講師の場合は,受けることができません。なぜなら,大学院の授業と必ずブッキングします。そもそも,大学院生をしているのに月曜日から金曜日までの平日昼間の時間すべてを非常勤講師の仕事に費やすというのは,全く現実的ではありません。

両立のポイント,注意すべきこと

 では,どのような非常勤講師ならできるか。例えば中学校の理科だけを担当する,あるいは高等学校の農業科だけを担当するというような非常勤講師であれば,授業がある曜日ないしは自分が勤務可能な曜日にしか授業が入らないということになりますので,この場合は大学院生と非常勤講師の両立は可能になってくると思います。 

 両立のポイントが,「非常勤講師の勤務時間は何時間にするか」というところです。

 週3日勤務にすると,事実上平日まるまる使える日が二日しかなくなるということになります。このような場合は,割と負担になると思います。週3日勤務にする場合は,例えば1日は勤務時間が長いけれども残りの2日は午前で帰るとか,そのような勤務形態を取らないと難しいと思います。

 ちなみに僕は週2日勤務にしていたんですけれども,その場合,両立は可能でした。

授業をするのは,大変です

 ただし気をつけないといけないもう一つの点があります。それは授業の準備ということです。

 当たり前ですが,非常勤講師として授業するんですけれども大学院生をするということは,多くは教職の経験はないということが考えられます。その中で授業の準備をしっかりしようと思うと,割とまとまった時間が必要で、これが意外に大変です。

 自分が何コマ授業を担当するのかというところに依存してくると思いますけれども,担当授業数が多いほど当然ながら準備にかかる時間は多くなります。

 勤務時間を増やしすぎると,確実に大学院の方を圧迫することになります。大学院での学業を圧迫しない程度の勤務時間に止めるという塩梅が,とても重要になります。

 勤務時間の希望については,講師登録をする際に記入することができる場合もありますし,希望を聞かれますので,その時にこのぐらいまでしかできない,という希望をはっきりと伝えておくことです。

 基本的には,一度勤務時間が決まると,1年間は変動することはありませんので,最初の条件がとても重要です。

苦労したこと

 僕の場合は,M1で非常勤講師をしました。遠方の学校だったのですが,勤務日に大学院の授業で6限,7限のものがありました。後期から7限はなくなりましたが,朝早く,夜遅いので,とても大変でした。あわせて,講師経験も初めてでしたので,週2日勤務でしたが大変だった記憶があります。ただ,やっていけました。時間設定はとても重要です。

可能ですが,注意が必要です

 まとめますと,大学院生をしながら非常勤講師をするのは可能です。しかし,授業の準備が必要であるということと,勤務時間を増やしすぎると確実に大学院の学業を圧迫することになる,という点については注意が必要です。しかし,コンビニや飲食店でアルバイトをすることを考えれば,収入的には多いことは間違いないと思います。

迷うなら,チャレンジしよう。大学院進学を迷っている方へ

 今回。は,,大学院に行くのを躊躇している方へのメッセージということで,チャレンジしようというお話をします。

 今日は,このような手順でお話をします。

迷うなら,チャレンジしよう!

大学院に進学するかどうか迷っているというコメントを,以前 YouTube の方で頂いたことがあります。そのような方が,特に社会人では多いのではないかなと思います。

 結論から言いますが,迷っているのであれば,チャレンジしましょう。意外と大丈夫です。終わってみると,心配無用だったな,ということが多々あったと気づくと思います。むしろ,やらなかった後悔は避けた方が良いです。

www.noraimori.com

自信がない

 進学を躊躇する理由の一つに,自信がないということがあると思います。それは,自分の能力に対する自信とか,やっていけるだろうかっていうことに対する自信とか,色々あると思います。けれども,そういう不安は不要です。

 必要なことは,目標です。目標が明確で,そのためのプロセスとして大学院という経験が必要なのであれば,その目標に向かって努力すると思いませんか。むしろその目標が明確にある以上は,目標に向かって努力しないということの方がストレスになるのです。たとえ自分が能力的に不安な部分があったとしても,やれるかどうか不安だったとしても,やれるようになんとか改善していこうという気になるのです。それが自分の成長にも繋がります。従って,こういう不安というのは自分が成長できるチャンスでもあるということでもあるのです。

進路の不安

 二つ目に大学院を出た後の進路が不安ということがあると思います。修士課程の場合はそうでもないかもしれませんが,博士課程の場合は,よく世間では「博士号を取っても仕事には就けない」というような話があります。修士課程の場合であっても,文系の場合であれば,状況は博士の場合と似たようなものだと思います。

 これについては僕自身もそうでした。博士号を取ったところで研究職に就けるかというと,なかなかそういうわけにはいきません。

 自分と同じように研究職を目指している方はたくさんおられるし,その中で自分が少ない研究職の枠に入ろうとすれば,自分がよほどの成果を出しているか,自分がよほど信頼性の高い人間であるか,どちらかでないとなかなかそこに入ることって難しいなと思いました。そこで,最近考えているのは,自分が博士号を取った理由です。というのは,自分の目標は,あくまでも研究をして,その成果を広く社会に発信していきたいという思いがあるからで,別に研究職につくということ自体が目的ではないということを考えたんです。だから,極端に言えば研究できる環境さえ作ってしまえばいいんだと思うようになりました。要は,自分で仕事を作るということです。このように,目標が明確にあれば,目標の実現のために何かしら方法は考えるので,迷いながらではありますが,進路について悩む必要はないのかなと思います。むしろ,それは進学したからこそ持つことができる悩みであって,本当は進学しなければ得られない贅沢な悩みなんです。だから,進学するということを躊躇する必要はないのかなと思います。

時間への不安

 三つ目に,時間です。特に社会人の場合は,本当に自分に時間が確保できるのだろうかという心配があると思います。

 どうしても今の職場の勤務の関係で,大学院に行く時間が確保できないと言うのであれば,職を変えるということも方法のひとつにはあるのかもしれません。これは僕自身の話ではないんですが,似たような悩みを抱えている社会人学生の方で,実際に転職してから進学したという方もおられます。その方の場合は,新しい職場に馴染む期間というのが必要で,その期間は大学にどころではなかったそうなんですけども,結果的には博士号を取得されました。短期的には損のように思えるかもしれませんが,自分の夢の実現のために必要なことなのであれば,それも躊躇する必要はないのかなと思います。

 仕事を続けながら行く方の場合は,確かに時間の確保は難しいです。だから,ストレートに進学した学生の方よりは,どうしてもできる研究も限られますし,出せる成果というのも限られてきます。ただ,それでも目標がある以上,なんとか自分のできる範囲でやろうと考えるものなので,そこについても意外と,不安に思っているよりは大丈夫です。

 実際に,僕も周りの人からは教員をしながら博士課程に行くなんて無理だ,みたいな風には言われてきました。実際大変でしたけれども,やっぱり博士号が必要だということが自分の頭の中に強くあったので,できるようにやりくりしてきました。人間,そのように動くものだと思うので,そこについては大丈夫だと思います。というよりも,そういう風に自分の行動を変えて行けるからこそ,博士号は取れるのかなと思っています。だから,それも一つのチャンスなのかもしれません。自分を変えるチャンスということです。

 どうしても必要な場合は,休職するなども方法の一つです。

チャレンジしよう

 ということで,今回はチャレンジしようと言うことについてお話をしました。

 一つ目に,自信がないという心配については,目標とか必要感があればそこに向けて努力をしますし,それが成長のチャンスにもなるので,不安に思う必要はありません。

 二つ目に,進路については迷っても仕方がないですし,むしろ進学したことで得られる悩みだということもできるので,入る前にどうか悩む必要はないのかなと思います。博士課程の場合ですと仕事がないってこともあるかもしれません。そこについては,自分が作ればいいのかなと思います(これは分野にもよりますけれども)。

 三つ目に,時間については目標が明確である限りは何とか確保しようと努力するものなので,入学前から心配しすぎる必要はありません。

 社会人学生の場合は,働きながら大学院も,というのは大変なことです。けれども,それを乗り越えれば,絶対にそこに行ったことに対する後悔はないのかなと思います。迷っている方には,チャレンジしていただきたいと思います。勢いも大切です。

30分学習を続ければ,変われる。目指すは「うがい」【社会人でもできます】

 自分の生き方をよくしたい。今していることを,良くしたい。そんなことは思いつつも,続かない・・・そんなことを思われている方,多いと思います。

 今回は,変わるための方法として,30分で変われる自分,というお話をしようと思います。

 以下の順でお話しします。

30分学習を続ければ変われる

  変わりたいと思うと,努力の積み重ねが必要です。積み重ねられるかどうかが,すべてにかかってくると思っています。

 日本人の平均学習は1日6分だそうです。ということは,30日で180分です。おおよそ3時間になります。そのくらいの学習しかしていないということですね。よくお話すると,勉強に時間なんかかけたくない,という方もいます。言い方が悪くなるんですが,そこに時間をかけたくないという方は,そこまでだと思います。

 1日30分ずつ学習していけば,1か月で900分です。これだけで15時間です。先ほどの平均の方と比べると,雲泥の差になります。これを1年間続ければ,その差は歴然としたものになります。

 だから,毎日30分学習する,というのがおすすめです。

継続は力なり

 例えば毎日30分ずつ英語を勉強したとしましょう。それだけの量をしていれば,自分の学習の仕方は効率的なんだろうか,もっと効率的にするにはどうしたらいいだろうとか考えるようになります。そうする中で,どんどん学習のしかたが向上していきます。それを続けていれば,最初は少しの差であっても,後で振り返るとものすごい差になっていることに気づきます。

 努力した自分と努力していない方の差に自分が気づいたときには,実際にはものすごい差が開いているのだと思います。英語だと資格にもできるので,その成果を数字で見ることができると思います。

 僕の場合は,統計学の知識がほんとなかったので完全に手探りをしながら研究をしていたんですが,短い時間でやりきらないといけなかった分,最低限の知識を効率よく頭に入れることはできたかなと思います。今は,調査をする前にこの検定にかけようなどと考えることができるようになりました。英語は現在勉強中です。

目指すはうがい 続かないのが普通

 よく,自分は気分屋だから絶対続けれません。。。ということを聞きます。僕もそこについては激しく共感します。自分がそうだったので。笑 続かないのが普通だと思います。

 たぶん,皆さんはうがいとかはみがきって,されますよね。欠かさない日はないと思うんですよ。では,なぜ毎日はみがきやうがいをなぜ欠かさないか。習慣化しているからです。だから習慣化させることが何よりも大事です。習慣化するまでは大変だと思います。習慣化してしまえば,あとはうがいする気分で続けることができます。

 コツは以下の通りです。

  1. できる環境を選ぼう
  2. 無理せずにできる時間を考えよう
  3. 目標を持とう
  4. 時々,達成率を確認しよう
  5. 仲間を持とう

 自宅で学習できない場合は,カフェやコワーキングスペースに行くなど環境を選ぶことは全然ありだと思います。注意が必要なのは,毎日するのに無理がない時間を選ぶことです。僕はもう慣れているので30分以上学習することもありますが,習慣化するまではそこまでやるのは難しいと思います。気合を入れて5時間やったはいいものの,しんどくなって次の日からしなかった・・・というのは本末転倒です。しんどい日でも無理なく続けられる時間設定が重要です。慣れてきてから延ばすのはありだと思います。

 目標があるとなおいいと思います。その場合,時々,どこまでできるようになっているのか,確かめると,成長しつつある自分に気づくことができるので,モチベーションアップになります。モチベーションアップのために,仲間は欲しいですね。

30分学習を続ければ,変わります。

 30分学習を続ける,この3か月はこれをやろう,次の3か月はこれをやろう・・・というふうに決めていくと,間違いなく成長していけると思います。モチベーションを上げるために,仲間を持ったり,時折達成率を確認したりすることもいいですね。

 社会人でもできます。頑張りましょう!

 

www.noraimori.com

 

今年の課題,それは,博士号と仕事のミスマッチ。-自分の,博士号のその後-

 2021年になりました。今年の目標について,考えてることがあるのでその話をします。2021年をざっくり言うと,「ポスト2020年」ということです。2020年のその後の流れ,という感じがしています。

 今日のお話は,以下の通りです。

博士号と仕事のミスマッチ

 今の仕事と博士号の二つの関係を考えれば考えるほど,自分のいるべき場所はここじゃないんではないか,という思いが強まっています。

 教育の組織でやっていくことについては,統一性を持たせる流れになっています。一様化という感じです。〇〇が継続できない,とかいう問題は,組織や関わる人の問題であることが多いと思っています。だから,みんなが〇〇しよう,みんなが〇〇できるようにしよう,という流れになります。それは構わないと言うか,組織体である以上,それでいいのかもしれないと思っています。自分も組織を対象とした研究をしているので,結果としてそのようなことを論じています。

 しかし,博士としての自分がやることは,研究を通して誰もが出しえなかった知見を出すことになります。それは,組織の一員として求められることとは,まったくもって方向性が合致しないです。あえて,それが認められている組織を挙げると,学術関連組織になるのでしょう。

 博士号を取ったことによって,間違いなく自分のいるステージが変わったという気がしています。少なくとも今の職ではないという感じです。

かといって,次には行けない

 ただ,現状の僕は,すぐ次のところに行けるかと言うと,そういう状況にはないです。

 例えばですが,自分が大学の教員になるとして,自分に何ができるだろうかと考えた時,あんまりないような気がしています。論文実績が少ないです。発信するにも研究の積み重ねは必要です。だから今後は,いかにして論文実績を積んでいくかという方向性になります。

 ただ,それをしようにも僕の分野はそんなに研究員をポンポン雇ってくれるような分野ではないです。したがって短期的には,他でお金の稼ぎ口を得ながら,傍らで研究をしていくというやり方を貫くしかないんです。

 そうすると自分の立場は不安定になります。何もしなければ現在の収入よりもぐんと減るのは確実なわけです。かといって,実績を出すことそのものを先延ばしにできるかというと,そうではないんです。

結局,ゴールは何なんだ

 この先のことを考えると,自分のゴール地点は何なんだという問題にぶち当たります。研究員とか研究者の道は,間違いなく狭くなっていきます。特に大学の先生になろうとすると,従来は複数人でしていた仕事も一人で抱えるようなことになりかねません。確かに,教授になれば安定はします。しかし,それ以前の段階では有期雇用もあります。いきなり無期雇用というのはない。厳しい業界に自分が行けたとしても,そこにずっといられるわけではないです。それはそれで不安定だなと思います。さらにいうと,果たして大学の先生になったら研究ができるのだろうかと思うと,そんな気もしないです。少なくとも僕が見てきた大学の先生達はそうでした。

 だから,起業するっていう方法もありなのかなと思っています。なんとか研究所とかいう名前で立ち上げてしまう。しかし,じゃあそこで何をするのか。環境教育の研究と何かをミックスさせて稼ぐのが理想形です。研究でお金は稼げません。今現在は,どう考えても。

 では,何をするのか。最終的に,何を目指すのか。ここを明確にする必要があります。

2021年は,次どうするかを考える1年

 気持ち的には,今年度末で退職して次のステップへ,としたいです。しかし,方向性が定まっていない以上,そうはいかないです。

 考えていることの一例として,プログラミングやといった情報に関する勉強をして,それと自分が今までやってきたことをミックスさせ,自分にしか出せないコンテンツを出すようなことも面白そうだなとは思うんです。ただ,それを稼げるものにしようと思うと,今の僕にはビジョンがありません。

 このように,この先の僕の見通しは全く立っていません。だから,2021年は次どうするか考える年になりそうだなぁと思っています。

 

 こう言うと重々しく聞こえるかもしれません。

 ただ僕は,悲観的に考えてるわけではないのです。確かに自分の自分に対する評価も低いです。ただ,その自分への評価の低さがここまで連れてきたのも事実であります。あくまでも,自分の人生を輝かしいものにしたいという思いで行動してるだけです。別に,どつぼにはまってるとかいう意識はないです。ただ,最近思うのは,博士号をとるという時点でもう普通の人間ではありませんので。いっそ,普通じゃない人間が普通な生き方を求めても無理だと思って,普通じゃない生き方で輝きたいなと,腹をくくる気でいます。

時間が足りないから,できるようになるー社会人の勉強・研究ー

 研究に時間を使いたい。勉強したい。でも,時間が足りない・・・そんな悩み,社会人学生ならだれでも持つと思います。事実,ストレート学生のように勉強や研究のための時間を確保することは難しいです。しかし,時間が足りないからこそできることもあります。

 以下の順でお話しします。

時間が足りないから,できる

 時間がないから無理・・・そんな風に思われる方も多いと思います。仕事をしている傍ら,家のこともして,なおかつ勉強や研究。そんなことができたら,スーパーマンです。しかし,実際にできている人もいます。無理ではないのです。では,どうすればよいのでしょうか。

 時間に限りがあることを意識することが重要です。はじめから時間をかけられない前提で考えればよいのです。

使う時間の上限を決める

 習慣化のところでお話したこととも関連しますが,無理があると続きません。いかに無理なく習慣化させるかが重要です。一度習慣化すると,勉強や研究に使う時間を増やすことができるようになります。

www.noraimori.com

  社会人は受験生のようにエンドレスに時間を増やすことはできません。いっそのこと,時間の上限を決めてしまいます。生活を振り返って,無理なく進められる時間はどのくらいかを考えてみましょう。例えば,平日は30分,休日は1~2時間,とかであればそれほど無理なく確保できます。このくらいであれば,毎日続けることができます。その時間を,上限にしてしまうのです。30分経過したら,そこで絶対に止める。

 慣れてきたら,時間の上限を少しずつ外しても大丈夫です。

時間の使い方を効率化する

 時間に上限を設けると,意外と使える時間がないことに自分が気づくようになります。限られた時間を有効に使う必要があります。そこで,研究や勉強に使う時間を効率化していきます。You Tubeで学習法について情報を集めてもいいと思います。研究であれば,どの順で,どのように進めていけば効率的に作業できるかを考えます。

 こうしていくと,意外とあまり効率的でない時間の使い方を気づきます。こうしたら効率的に進められる,と考え,試行錯誤していく中で,生産性を上げていくことができます。

膨大な時間を必要とした博士論文

 僕の最近の話題でいうと,博士論文を作成するときは,とてもすることが多くて,当初はすごく果てしないなと思っていました。しかし仕事をしている身なので,どうやっても使える時間を増やすことはできません。

 そこで,今日は2時間しかしない,などと決めていました(しないというか,それ以上確保できない,というほうが正しいのですが)。すると,2時間で進める必要性が出てきます。「さあ,何しようかな」などと考えている暇はありません。できることから進めていかなければ終わりません。そうして限られた時間を有効に使おうと試行錯誤していきました。こうやって無事に博士論文を仕上げることができました。

時間を無限に増やすのではなく,効率化すればよい

 「時間がないのに,できるわけないやん!!」と思われた方もいるかもしれません。結局は,限られた時間をどう使うかにかかっています。時間は有限だということを意識して,有限な時間を効率的に使うようにするのです。そうやって毎日を重ねていくと,1年後には大きな差となって開いてくると思います。

時間が足りないからこそ,やろう

 どういうやり方をしても時間が十分にあるという状況にはならないでしょう。考え方を変えて,時間が足りないからこそ,どうやったらできるだろうか?と効率的にやる方法を考えると,勉強や研究を積み重ねていくことができると思います。

 時間が足りないからこそ,やりましょう!