野良イモリ博士のblog

社会人学生野良イモリが大学のことや考えていることを発信します。

博士号取得後の学位の活用の問題が噴出する

おはようございます。野良イモリです。

僕はどうも疲れを意識しづらいようです。今週は疲れていたようで,博士論文の骨子のほうに着手できませんでした。45分やろうと決めてもダラダラやってしまう感じです。そこで昨日,あきらめて早めに寝たところ,今日は調子がいいです。疲れを自覚しない特性があるようなので,さっさと休息をとるということも必要ですね。

 

昨日,再び博士号をどう活用するかという話が出ましたので,関連の話題を出しておこうと思います。

 

 

本案件の経緯

査読付き論文が通り,博士の学位の審査を受ける要素がそろいました。

学位が見えてきた状況を受けて,周りから「学位を取った後どうするか考えたほうがいいよ」という話題を振られるようになりました。

教員が博士号を持っていても,教員という立場では博士号を生かすということが難しいからです。

博士の学位を取るに至る経緯

そもそも,発端は修論,もっと遡ると卒論にあります。

当時は量的研究のようなことだけでなく,質的研究のようなこともしていました。そこでは,必要と思っていても変えがたいという現状を目にすることになりました。そこで自分がデータを集めて現状を変えられる助けになるようなことを発信したいと思うようになりました。

ただ,「それいらんやん」「私は知らん」と思われるような話では意味がないのです。その領域に達するには修士のレベルでは不可能でした。そこで,先生の誘いもあって博士課程への進学を決めたという経緯があります。

 

博士号の価値

表向きには,教員を続けると言っています。

僕は博士号の価値は研究能力にあると思っています。博士号があるだけで得することは何もありません。査読論文を通すときも,博士号持ちかどうかなんて情報は一切出ません。
自分が得るデータの質の確保。それによって自分が発信する情報の質の担保ができる。そして現状を変えるのに必要と考えられる,効果的な提案を行うことができる。

自分が研究をするということに価値があるのかなと思っています。

博士課程に入るまでの経緯を踏まえると,このままでいるメリットが薄らいでいることも事実です。

だから教員を続けるのはあくまでも表向きな話です。

 

現状維持バイアスをかけている

勝間和代さんのyoutubeが好きでよく見ています。

人間は現状維持バイアスをかけているようです。


勝間和代の、変化への恐怖心を克服する方法

勝間さんによると,現状維持バイアスを克服する方法をまとめるとこうなります。

  • 自分に現状維持バイアスがかかっていることを知る
  • リスクを取っている人のそばにいて,まねをしてみる
  • 少しやってみて,いけそうだったら取るリスクを増やしてみる

したがって,現状を変えるためには,現状を変えてもいいと思える要素を揃える必要があります。

今の状態はどうなのか

今の立場に全く不満はありません。人間関係的に悩んでるんでもないし,仕事できなくて悩んでるのでもありません。

じゃあ何が不満やねんと。

  • 研究したいが時間がない

今まですごい時間を削ってきました。睡眠時間を削るあまり,健康を害したこともありました。

「このまま続けてたら死にますよ?」

とお医者さんに言われるまで自覚がありませんでした。過労の一件があって,これを今後ずっと続けていては体が持たないと思ったからです。

  • 私生活を充実させたい

この5年半,ずっと私生活を犠牲にしてきました。というかそうせざるを得ません。自分のスケジュールがアップアップしているので,人との約束も取りづらいですし飲み会なども行きづらいです。常に仕事と研究のことで頭がいっぱいなので,楽しむという発想になりません。むしろ時間を常に気にしています。

だから研究を余暇として行うのではなく仕事にしたいのです。

  • 今の立場では制約が大きい

正直に言ってしまうと,今の立場で調査・研究をしていたらいろいろ言われます。学位取得後,研究を再開しようとしたとき,時間以外にもそういう制約がまたかかるだろうという予想を持っています。

  • 方向性が違ってきた

だんだんと,研究と仕事の方向性が違ってきました。

基本的には生かそうと思っていますが,次の課題が見えている状態なので,それをどうするかという次の課題に挑みたいというのがあります。そして自分の得ている知見のレベルが狭いことも知っています。だから,今までの2本の論文の範囲の知見を活かした提案も可能です。ですが,次の課題も見えてくるだろうという展開がまた見えている状態です。かといって研究をさらにするには時間が著しく足りず,体力も消耗することが見えているので無理なのです。

自然という意味ではひとくくりにできます。

しかし,山に登って景色を見ている俯瞰している人に,「おいしいニンジン作れ」って言われてもそんなことはできません。簡単に言うとそんな感じです。

  • 今の知見のレベルでは満足していない

既に述べましたが今の2本の論文で語れることは非常に重みがありますし修士の時代とはレベルが違います。ですがそのレベルの知見では満足していません。

 

2つの視点

中長期的に見れば学者になるのがベストです。ですが学者にもいろいろ不安要素があります。詳しく言うと長くなりますので今回は端折りますが,博士号持ちで博士号を生かせていない人がごまんといるのが現状です。ポストを得られる保証はなく,ポストを得ても有期雇用という可能性の方が高い。そこに自分も飛び込むわけですから,不安なのは当然です。

学者というポストを得ることによって入る固定の収入以外に,収入を得る手段を得ることも重要かと思っています。

今まで得た知見を本やブログ,動画にして発信するなど,知見という無形のものを有形化する作業です(単価が非常に低いですが)。ほかには思いついていません。

 

短期的には今の立場と知見を融合させる作業です。

ですがこれが中長期的に見てどうメリットになるのか不明です。

成果を目に見える形にする必要があるかなとは思っています。

課題

まだ具体化していません。具体化が課題ですが,あまり時間がないのもまた事実でもあります。

 

 

以上を一言で簡単に言うと,

がんばります。笑