野良イモリ博士のblog

社会人学生野良イモリが大学のことや考えていることを発信します。

社会人学生を時間で捉えるー大学院にかけた時間ー

こんばんは、野良イモリです。

過去のデータから、大学院にかけた時間を整理してみました。

 

大学生の場合

 まずは比較のためのデータです。

 大学の卒業に必要な単位を135単位と仮定します。

 2単位の取得につき、(授業90分+レポートなど60分)×15回必要だとします。

 135単位の取得に4年かけると仮定すると、単位取得にかける時間は1年あたり642時間になります。

 実質的には単位は3年で揃え切るので、3年間で全ての単位を揃えると仮定すると、1年あたり844時間になります。

 これらは、1日平均にすると2時間前後です。意外に少ないです。

 ただこの数字は年末年始やお盆、祝日や土日といった何もない日を含めています。

 そこで、実質的に稼働している日を1年に200日あると仮定すると(大学の春休みと夏休みはべらぼうに長いので、実際は200日もないが)、3〜4時間になり、大学生が授業を受けている時間と概ね一致します(授業と授業の合間の休憩時間や移動時間は除いている)。そう思うと大学生って結構楽ですね・・・(失礼) ここに休憩時間や通学時間、アルバイトの時間を含めると、おそらく総務省が出している「拘束時間(確か一次時間という名称だった)」の平均値に近づきます。

 

自分がかけた時間の実績値

 僕が記録に残している2017年以降のデータを参考にします。

f:id:mizuiro10000:20200429002202p:image

 総合計は2017年 431時間 2018年 352時間 2019年(10月〜休学期間) 334時間です。

 グラフのご説明をしますと、多い月はほぼ論文を手掛けていた時期です。その前後がガクンと減っているのは、繁忙期の反動です。10月はとても平和です。仕事の方は3〜5月、9月、11月が繁忙期ですので、これらの時期と論文とが重なった場合は、この数字では見えない、かなりのしんどさがあるということになります。

 休学中なのに論文はしているという状況がなかなか理解されないのですが、休学中の2020年3月が70時間を突破しているので、博士課程における休学がいかに形式的なものであるかがお分かりいただけるかと思います。

 2017年でいうと上記の大学生の半分程度、2019年はだいぶ減ったので、3分の1とはいかないものの2分の1以下というところです。

 月別で見ますと2018年5月が最多です。ここが、論文と学会発表と仕事の繁忙期が重なった時期になります(当然ながら仕事はこの時間には含まれていません)。過労状態になりました。

 2020年3月は二番目に多いですが、過労ではありません。コロナの影響を直に受けていて仕事が軽かったのと、この頃は学習する習慣がついた後なので、自分の中での負担感がかなり減っています(前回の記事参照)。

 三番目に多いのは2017年の7〜9月ですが、この時期は解析と博士論文の構成と査読論文の作成とが重なっていた時期です。

研究や勉強の負担感を減らすためのコツー社会人学生ー - 社会人学生野良イモリのblog

 

人間だから疲れるし波もある

 数字にすると、あまり大変ではないように見えます。でも、社会人学生は楽か?と言われたら、全員がそんなことはなかったと答えるでしょう。じゃあどうして大変なのか。それは、一つ目に波があるからです。二つ目に、我々が人間だからです。

 もちろん、最初から効率的にこなして、毎日平均2時間程度で収めることができればいいですが、我々は人間なので疲れますし、定着するのにも時間がかかるし、体調が悪くてできない日だってあります。

 もちろん、社会人学生の場合、仕事というもう一つの要素が入り込みます。仕事もこんな平均値のようにコンスタントにこなせるわけではありません。当然ですが仕事にも、時期により繁忙期と閑散期といったような波があるわけでして、社会人学生の方の波と仕事の方の波が同時に来ることがあるのです。だから大変なのです。アルバイトを掛け持ちすると双方の予定がつかなくなるのと同じです。僕の経験上、この波は重なることが非常に多いです。そうすると削るのが睡眠時間しかない、といった事態が起こります。

f:id:mizuiro10000:20200429003007p:image

 この図は、社会人が通信制大学で大学生をする前提で、1日平均にするとどのくらい時間が必要になるのかを示したものです。こうみると意外に少ないように見えますよね。しかし、これは平均なので、実際には多い少ないが発生します。平日も休日も関係なくコンスタントに毎日2時間程度学習で取るとなると、それはなかなかの負担になります。習慣化してしまえば、大変な気はしなくなるかもしれません。

 

飲み会等は断りたくなる

 こういった状況があるので、社会人学生をしていると飲み会等の余計なスケジュール入れたくなくなります。僕は社会人学生を始める前は飲み会には割といく方でしたが、博士課程に入学したのを機にほぼ断るようになりました。飲み会に行くと時間をかなり割いてしまうのです。

 このように、パッと数字を見ただけではわからない大変さがあることがお分かりいただけるかと思います。

 

習慣化が大事

 僕の場合は年間350時間〜430時間ですが、これが他の社会人学生の皆さんと比べて多いか少ないかはわかりません。しかしながら、今年度で修了見込みが立ちましたので、6年かかると考えると、効率的な方ではないと思います。

 社会人学生として過ごす生活をいかに早く習慣化させ、効率化させるかということが最も重要だと思います。そして、入学前にできる勉強などがあれば、率先してするべきだと思います。

 逆にいうと、これらの数字は社会人学生をすることは不可能ではないということの証明にもなっていると思います。習慣化すれば忙しい時期だけにまとめて学習時間を取るのではなく、忙しくない時期でもコツコツ積み重ねることができますので、習慣化が大事だと思います。