博士課程を終得ようとしている今,純粋に考えていることを書き留めておこうと思います。
自分が特殊に見える理由
僕が不思議なことをしている人というような感じに見られる理由が,修士課程のころの同級生と比べることで,わかったような気がしています。
修士課程の同期で博士号を取得している人は3人います。そのうち2人はもとから学者になることを目指していて学者になった人です。もう一人は,社会人学生をして博士号を取得した人です。その人はもう大学の教員になっていますが,もともと,専門性の高い職業についていました。博士課程で彼がしていた研究も,その関係の内容についてでした。職業と研究が合致しているので,不思議な感じはなかったと思います。色で例えるなら,職業が青色で,研究は藍色。結局,青系統。だから,わかりやすいのです。
僕の場合は,職業が黄色だとしたら,研究は緑色。全く外れたことをしているわけではないんですが,本筋とも言えないのです。ましてやマイナー分野。結果,中間の黄緑色,といった雰囲気になりました。黄緑色をした人材が黄色の人材の中に飛びこめば不思議な感じがすると思います。
間を取ったようなことをしている以上,分野としてはマイナー分野です。だからこそ,ポストを見つけようと思っても,黄緑色のポストというのは少ないので,緑に合わせるのか黄色に合わせるのかという選び方になりがちで,分野のわかりにくさがポストの確保のしにくさにもつながるのだなということを感じました。
今後のこと
博士課程に進学したのは,研究はしたいけど修士の段階では難しかったからです。だからこそ,博士号を取得して博士課程を終えるとはいえ,研究はもうしません,なんていうことになると前の状態に戻るだけなのです。
これだけの労力をかけて取得する博士号ですから,それをどう生かそうかという考えになるのは自然なことだと思います。ただ,現職のままでは研究をするという行為自体にブレーキがかかるということも事実です。学位を取るのだから研究をするという行為そのものは堂々とやればいいと思いますが,今までも在学に関して言われてきているのも事実です。現職にいとどまるという選択肢は,研究をしないということとイコールだなと思っています。
かといって上記のような理由で自分に合致した分野というのが選びづらい状況ですし,何よりも実績が足りていません。実績を積むことも必要だと思っています。
だからこそ,実績を積むためにどうするか。今後の生き方につながる壮大な話ですが,明らかにしていかなければなりません。
短期的には
ともかく現職にピリオドを打つにしても年度区切りでしか動けませんので,終了してからの半年間は,研究職探しをしつつ次のテーマ設定に向けての動きをしておくことはできるかなと思いました。
中・長期的には
ひとまず実績を積まないといけませんので非常勤講師などの不安定な身分である時期を経る必要はあるのかなと思っています。ただ,その後確実に何らかの研究職に就く覚悟でないといけないと思っていますし,収入がガタ落ちするので生活に困るかもしれないレベルです。そんななかで研究に必要な時間も確保しなければなりません。簡単な話ではありません。
自分のしたいことを取るとお金には困るといったことですね。両方取りをすることができればいいですが,そう簡単にもいきません。
支えがあったからできた
僕がここまでやってこれたのも,いろんなところで支えがあったからです。
それだけ支えられ,労力もあっけてようやく取得できる博士号なのですから,やはりそれを生かす道を歩みたいなと思います。ただ,それによってさらなる負担をまわりにかけるというこはしたくないです。