野良イモリ博士のblog

社会人学生野良イモリが大学のことや考えていることを発信します。

2020年度の振り返り,博士号取得と10年経験者研修

 僕の周りの学生はそんなに数がいないのですが,その数少ない学生のみなさんが偶然,今年卒業なので,卒業のお知らせを目にする機会が多かったです。

 今回は,そんな2020年度の振り返りをします。

2020年度の 大きなテーマ

 今年度は僕にとって,忘れられない1年になりました。

 博士論文を取得した年です。それも,コロナと重なるというすごい偶然でした。当初,2020年まで持ち越したらもう博士号は無理だと思っていました。しかし,結果的にはそんな年に博士号を取得することになりました。むしろ,今年でなければ無理だったなと思うほど,今年は取得するタイミングとしては良かったように思います。

 一方,職業上でも11年目を迎え,「10年経験者研修」という研修の対象者でもあるという,重要な1年でした。

 いずれにせよ,今後の僕に重要な示唆を与える1年となりました。

博士論文と博士号取得

本当にできるか心配だった

 修士号を取得したのは2010年なのですが,その修士論文の時がものすごく大変で,夜更かしまでした覚えがありました。だから,博士論文はもっと大変だろうと思っていました。それを社会人がするのですから,下手すると過労になって死んでしまうと本気で思っていました。それほど,博士論文ができるかどうかは心配でした。

コロナ禍でチャンスになった

 今年はコロナがあった影響でいろいろなところに支障が出ましたが,この博士論文に関しては,それがむしろチャンスに変わりました。オンライン化したことにより大幅に短縮され,対面していては難しかったであろう時間の調整までうまく進みました。職場でも体制を整えていただいていたので,今からすると,このタイミングが1年前でも1年後でもできなかったなということを強く感じています。

過労の心配

 2018年には過労だと医師に言われ,「この生活を続けてたら,いつか突然死しますよ」とまで言われたので,過労になってはいけないということは強く思っていました。

 それで,睡眠時間は絶対に削らない(削ると非効率になって,かえって時間を要してしまうため)と決めたうえで,無理をしない範囲で可能な限り作業の時間に費やし,なんとか疲労することなく完成させることができました。この経験が,現在に至る目標設定と学習習慣に強く影響しました。

その後半年の動き

 博士号取得後,今までの半年は特段何もしていません。英語の勉強はしていますが,それくらいです。今年の目標は立てましたが,そこまでの道のりとしては少し進み具合が遅い気がしたので,4月からは少し時間を増やしたりやり方を変えたりして,成果の出るやり方に変えていかないといけないなと思いました。

 職業については,とりあえず2021年度は現状維持したうえで研究活動を細々と始めることにしました。いきなり職業を変えてもあてがないのと,経済的安定が急にそがれるのは良くない,それにいきなり大学教員になれるほど僕は輝かしい業績もないし,本当に大学教員だけが僕のしたい生き方なんだろうか?ということを考えたからです。

 この部分については結論が出ていませんが,大学教員だけが博士号取得者の生きる道ではないと思うので,自分の道を模索していきたい考えです。

 思えば,博士号というのはだれもがなしえていない知見を見出した人に与えられるものです。そんな人が生きる世界というのは,ある意味,だれもがなしえていない知見のうちの一つなのかもしれません。自分が自分の世界を作っていくんだという思いでいます。具体的に自分がどのような形でそれを実現するかは,考えなければいけません。

研修の対象者

 今年度は10年経験者研修の対象でもあり,年度後半はこちらに力を注ぐことになりました。こちらはこちらで今までの僕の教員経験10年間を束ねるものとなりました。今までは先輩や研修から学んだことを単にやってみるというだけでしたが,過去の経験を束ね,一つの知識体系になったことで,内面的にも変わったかなと思っています。

 そこに博士論文の内容を意図的に組み込んだので,広い意味で今までやってきたことをまとめる1年になりました。

 

今後のこと

 僕は学者の卵としてはまだまだ知識もないし,大した研究もしていません。だから,博士号を取得したからと言ってこれで終わりでは決してなく,むしろやっとスタートラインに立つことが許されたという思いでいます。

 今までは自分を向上させようとひたすら直進的に進んできた僕ですが,その一方でおろそかにしてきたこともあります。恋愛がその一つで,気づくのが遅すぎたなと後悔してはいますが,今後はそういったものも大切にしていきたいと考えています。

 自分の時間も大切にしつつ,学者の卵としての知見は着実に積み上げていきたい思いです。ただ,それを実現できるのは少なくとも今の職業の今の立場ではないとも思っています。しかし,具体的な形は定まっていません。それはおそらく答えがあるものではないし,やっていく中で形を定めていく必要があると思っています。

 研究については現状では「何かの傍ら,研究もする」といった方法しか思いつきません。メインにしようとか,それを収入源にできないかとか考えたこともありますが,明確な答えは思いついていません。だからこそ,今後,どんな道を歩んでいくか,目標設定と,具体的な道のりの設定をしなければいけません。