こんばんは、野良イモリです。
今回は研究計画の立て方の話をします。
論文検索
テーマが決まったら研究計画を立てます。まずは関連の論文を検索します。
論文検索サイトはいろいろあります。
ciniiはメジャーな論文検索サイトです。
記事や口頭発表のレジュメを含めていろんなものがヒットします。しかし本文が入手できないものもあります。
CiNii Articles - 日本の論文をさがす - 国立情報学研究所
そんな時は国立国会図書館の記事検索です。
少し時間がかかりますが、入手できない記事はないです。
僕はJ-STAGEも使います。ここはPDFをすぐ入手できる論文が多いのが特徴です。ヒットする論文は少ないですが、査読論文のみ検索することが可能です。
既往研究の知見を整理する
基本的にはテーマ絞りの記事で書いた方法と共通です。ふせんを使った方法をお勧めします。
論文を読む際には一切の主観を排除します。一般化するということはしません。一般化すると、問題をぼやっと捉えることになり課題が明確になりません。
- まず論文を読む
- 論文でわかる知見をふせんに記入する
- ふせんを使って、似ている知見をグループ化して、得られている知見を要約する
- 要約した知見はさらに違うふせんにまとめ、知見の相互の関係や流れを確認する
既往研究の知見についてはこのような形でまとめることができます。
課題と目的を見つける
既往研究で得られた知見について、
- 明らかになったこと
- 明らかになっていないこと
を考えます。一般化していると、明らかになっていないことを見つけることは難しいです。コツは、一般化しないことです。既往研究の論理の流れをパーツとして捉えて、このパーツからは確かにこういうことは言える、というように客観的、論理的に思考することができていれば、課題を見つけることが可能になると思います。ふせんは、その情報のパーツを確かめるための方法です。
課題が見つかれば、それを明らかにすることを研究の目的にすることが可能です。
明らかにする方法を探る
明らかになっていない情報について、明らかにする方法を考えます。どんな手法で、何を知るかです。アンケート調査であれば、どんな設問があればわかるのかを考えます。その際に、
- 何のグループと何のグループを比較するのか
- 何の視点で比較するのか。比較する数字は何かということです
- 差があったら、どういうことが言えるのか
を意識すると良いかと思います。
既往研究も参考になります。既往研究の手法を活用しながらも、調べる内容は変えるという感じです。
どんな結果が得られるかをイメージする
研究結果のイメージができないこともつまずきの原因かもしれません。調査に入る前に、簡単に予備調査をしているとイメージがつくので良いと思います。
そして、得られた結果から何を言うのかを考えます。これは、研究の目的とつながっていないといけません。
研究計画を整理する
既往研究から得られている知見と明らかになっていないことを文章化します。このとき、論理的な文章になっているかを確かめます。
ふせんで論理的な文章を書く! - 社会人学生野良イモリのblog
- 既往研究からなぜ調べるのかをまとめる
- 何のために調べるのか(目的)
- 何を調べるのか(明かにすること)
- どうやって調べるのか(調査方法、解析方法)
- どんな結果が得られそうか(結果の予想)
- どんな成果を得たいのか(おわりにで書けそうなこと)
可能ならどんな統計的手法で解析するのかまで決めれたらいいです。難しいと思いますが。
こんな雰囲気でしょうか。
僕自身、研究計画はかなり甘かったですので、上記のことはあくまでも自分の反省から考えたことです。既往研究の見方と整理にかなりのポイントがあるように思います。